通院をしないことのリスク

1 昨今の状況
 名古屋でも新型コロナウイルスの感染拡大が続いております。皆様お身体に気を付けてください。
 また,公共交通機関の利用を避けるために,やむなく不慣れな自動車を運転される方も増えているかと思います。
 交通事故に気を付けて安全運転をお願いいたします。

2 通院しないことのリスク
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い,総合病院への通院に対して消極的に考えている方が増えています。
 弁護士に対しても,交通事故後の通院についてのご相談がありました。
 もちろん,このような状況ですので,ご心配な気持ちはわかります。
 しかし,整形外科等の病院に通院しないと,治療をしないことで当然症状が悪化してしまいます。
 悪化したことについては自己責任と捉えられる恐れもありますし,通院日数が少なかったり間隔があいたことで保険会社から治療費の負担を打ち切られる可能性があります。
 また,通院日数が減少すると,慰謝料等の金額が減ることもあります。
 通院を躊躇するお気持ちも分かりますが,やはり通院しないことにはリスクが伴います。
 通院については,ご自身で判断せずに病院の先生や保険会社の担当ときちんと相談してください。
 また,必要に応じて総合病院から整形外科専門の病院に転院をしたり,病院への通院を減らして接骨院などを併用することも考えられます。
 できる範囲できちんと治療を継続することが大切です。

3 今後への備え
 今後,状況が悪化すれば,新型コロナウイルスの影響で外来診療を停止したり,病院を閉鎖することも考えられます。
 ご心配な方は,余裕があるときに,万一病院へ通えなくなった場合にどうすればよいのかあらかじめ担当の医師に相談しておくことも考えられます。
 もちろん,新型コロナウイルスによる影響ですので,保険会社も配慮してくれる可能性はありますが,最終的にどのような対応をしてもらえるのかは分かりません。
 今後,どのようになるかは未知数ですので,なるべく安全かつきちんと最後まで治療ができるように備えていくことが必要です。
 弁護士はもちろん,主治医の先生や保険会社の担当など,一つ一つ確かめながら,きちんとした治療を継続してください。