道路の状況と過失

 最近は急に冷え込んで寒くなってきました。

 場所や時間帯によっては道路が凍結してスリップ事故などが発生することがあります。

 雪が降ったり道路が凍結したりした場合には、過失を考慮する際に通常とは少し違った考慮要素が加味される可能性があります。

 まず、雪道や凍結した道路では、不用意にブレーキを踏むとスリップすることになります。そこで、過失を考慮する際に、急なブレーキ操作の有無が考慮されることになります。

 また、寒冷地では、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなどのスリップ事故対策をして道路を走行していないかが過失認定の際に考慮されます。

 雪道や凍結した道路では、法定速度よりも下回る速度で走行すべきとされる場合があったり、通常よりも車間距離をあけることを要求される場合もあります。

 法定速度等も常にそれさえ守っていればよいというわけではなく、道路の状況等によっては、思わぬ事情が過失を認定する際に考慮されることがあります。

 過失については、様々な要素が考慮される場合がありますので、もし、相手保険会社から言われた過失割合に納得がいかない場合には、早めに弁護士などの専門家にご相談いただいて、何か有利な事情等がないかを確認された方がよいでしょう。

交通事故にあった時には

 新型コロナウイルスも少し落ち着いてきたため、外出をされる方も増えてきています。

 車での外出が増えているため、交通事故も増えていくことと思います。

 ご自身は安全運転をしていても、交通事故に巻き込まれてしまうことはよくあります。

 交通事故にあった場合には、まずはご自身等の身体の安全を確保しつつ、他の方の救護、警察への通報、必要に応じて救急車の手配等をしてください。

 また、可能であれば、2次災害が起こらないように車のハザードランプをつけたり、車両等を道路の端などの安全なところに寄せたりしてください。

 安全や状況に問題がなければ車の状態の写真を撮っておいたり、相手の連絡先等を確認することも大切ですが、写真を撮るために道路を歩き回ってかえってご自身が自動車にひかれてしまうこともあります。

 交通事故にあってしまった時には、まずはご自身の身体の安全を守ってください。